海外FXの法人口座おすすめ比較!メリットや税金についても解説
海外FXで大きな利益を上げているトレーダーにとって、法人口座の開設は魅力的な選択肢です。
海外FXの法人口座は個人口座と比較して、税制面で有利になる可能性が高く、効果的な節税につながります。
法人口座を利用することで、最高税率が個人口座の約55%から40%程度に抑えられ、経費計上の幅も広がるでしょう。
さらに、他事業との損益通算や最長10年間の損失繰越が可能となり、税金対策の幅が大きく広がります。
本記事では、海外FXの法人口座に関する詳細な情報を解説します。
海外FXでの法人化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
海外FXの法人口座と個人口座の違いを比較
海外FXの法人口座と個人口座には、いくつかの重要な違いがあります。
海外FXの法人口座と個人口座の主な違いは、下表の通りです。
項目 | 個人口座 | 法人口座 |
---|---|---|
最高税率 | 55%(所得税45%+住民税10%) ※復興所得税を除く | 約40%(法人税等) |
経費計上の範囲 | 狭い | 広い |
他事業との損益通算 | 不可 | 可能 |
損失繰越期間 | 最長3年間 (FX、先物取引などの損失のみ可) | 最長10年間 |
必要書類 | 少ない(本人確認書類など) | 多い(登記簿謄本、定款など) |
この比較表からわかるように、海外FXの法人口座は個人口座と比べて、税制面や経費計上、損益通算などにおいて大きな違いがあります。
法人口座と個人口座の税率の違い
海外FXの法人口座と個人口座における最も大きな違いは、適用される税率です。
個人口座では累進課税制度が適用され、利益が増えるほど税率も上がっていきます。
一方で、資本金が1億円以下の法人口座は利益が年800万円以下と800万円を超える部分の2パターンで税金がわかれています。
年間800万円を超える利益はどれだけ稼いでも税率が一定であるため、大きな利益を上げた場合に税制面で個人よりも有利です。
- 個人口座:所得税(5%〜45%)+ 住民税(10%)= 最大55%
- 法人口座:法人税(15%〜23.2%)+ 地方法人税 + 法人住民税 + 法人事業税 = 約22〜40%
この税率の違いにより、年間利益が1000万円を超えるような場合、法人口座を利用することで節税効果が期待できます。
ただし、法人化にはコストもかかるため、個々の状況に応じて慎重に検討する必要があります。
経費計上できる範囲や損益通算・損失繰越の可否の違い
海外FXの法人口座では、個人口座よりも経費計上できる範囲が広いです。
これにより、課税対象となる利益を減らし、さらなる節税効果を得ることができます。
- オフィスの家賃
- 通信費(インターネット回線、携帯電話料金など)
- パソコンやモニターなどの機器購入費
- 取引ソフトウェアのライセンス料
- セミナー参加費や書籍購入費
- 交通費や宿泊費(業務関連の場合)
- 従業員の給与や福利厚生費
さらに、法人口座では他事業との損益通算が可能です。
例えば、FXで利益が出ても他の事業で損失が出ている場合、両者を相殺して税金を抑えることができます。
また、損失繰越の点でも法人口座は有利です。個人口座ではFXや先物取引などの損失のみ最長3年間繰り越せます。
一方で法人口座は最長10年間損失繰越ができるため、長期的な視点での税金対策が可能となります。
海外FXの法人口座の開設に必要な書類と手間
海外FXの法人口座を開設する際には、個人口座よりも多くの書類と手間が必要になります。
- 法人の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
- 定款
- 株主名簿
- 法人の現住所確認書類
- 代表者の本人確認書類(パスポートや運転免許証など)
- 代表者の現住所確認書類
- 取締役全員の本人確認書類と現住所確認書類
- 法人の銀行口座情報
これらの書類を準備し、海外FX業者の法人口座開設フォームに必要事項を入力する必要があります。
また、書類の準備だけでなく、法人設立自体にも時間とコストがかかります。
法人口座の開設には手間がかかりますが、長期的に見れば節税によるメリットが得られる可能性が高いです。
FXで大きな利益が出ている人は、法人口座の開設を検討してみましょう。
海外FXの法人口座のメリット
海外FXの法人口座には、個人口座と比較して多くのメリットがあります。
海外FX法人口座の主なメリットは、下表の通りです。
メリット | 内容 |
---|---|
有利な税率 | 最高税率が約40%と、個人口座の約55%より低い |
経費計上の範囲拡大 | オフィス家賃、機器購入費など、より多くの項目を経費として計上可能 |
損益通算の可能性 | 他事業との損益通算が可能で、効率的な税金対策ができる |
損失繰越の活用 | 最長10年間の損失繰越が可能で、長期的な税金対策ができる |
これらのメリットにより、海外FXで安定して大きな利益を上げているトレーダーにとって、法人口座は魅力的な選択肢となります。
個人口座より有利な税率で節税効果が期待できる
海外FXの法人口座における最大のメリットは、大きな利益を出した際に個人口座よりも低い税率が適用されることです。
個人口座の場合、所得税(最高税率45%)と住民税(10%)を合わせて最大約55%の税率が適用されます。
一方で法人口座の場合、法人税や地方法人税などを合わせても最大で約40%程度です。
法人化による具体的な節税効果は、下表の通りです。
年間利益1000万円 | 年間利益3000万円 | |
---|---|---|
個人口座 | 276万4000円 | 1220万4000円 |
法人口座(資本金1億円以下) | 約230万円 | 約850万円 |
法人の節税効果 | 40~50万円 | 360~370万円 |
このように、利益が大きくなるほど、法人口座を利用することによる節税効果も大きくなります。
法人口座のほうが経費計上できる項目が多い
海外FXの法人口座では、個人口座と比較して経費として計上できる項目が大幅に増えます。
これにより、課税対象となる利益を減らし、さらなる節税効果を得ることができます。
- オフィス家賃
- 通信費(インターネット回線、携帯電話料金など)
- パソコンやモニターなどの機器購入費
- 取引ソフトウェアのライセンス料
- セミナー参加費や書籍購入費
- 交通費や宿泊費(業務関連の場合)
- 従業員の給与や福利厚生費
- 専門家(税理士、弁護士など)への報酬
- 広告宣伝費
- 接待交際費(上限あり)
ただし、経費の計上には適切な根拠と記録が必要です。
不適切な経費計上は税務調査や追徴課税の対象となる可能性があります。
他事業との損益通算ができる
法人口座では他事業との損益通算が可能になるため、海外FXで得た利益(損失)と他の事業で生じた損失(利益)を相殺し、税金の負担を抑えることができます。
例えばFXで1000万円の利益、他事業で500万円の損失が発生した場合、税金は1000万円の利益に対してではなく、差し引き500万円の利益に対して課税されます。
税率を40%と仮定すると、節税効果は200万円です。
個人口座では、海外FXで得た利益は雑所得とみなされ、事業所得など他の所得とは損益通算できません。
法人の損益通算を活用することで、個人でFXを取引する場合と比べて税負担を軽減できます。
ただし、法人の損益通算は会計処理や申告の手続きなどが個人よりも複雑になるため、税理士に相談することをおすすめします。
法人口座なら損失繰越で最大10年間の節税が可能
海外FXの法人口座では、損失を最大10年間繰り越すことができます。
- 1年目:1000万円の損失
- 2年目:500万円の利益→課税対象利益0円(損失繰越により相殺)
- 3年目:800万円の利益→課税対象利益500万円(300万円を損失繰越により相殺)
- 4年目以降:最長10年目まで残り200万円の損失繰越が可能
特にFXのような変動の大きい市場で取引する場合は、法人口座がもつ最大10年間の損失繰越は、長期的に見て節税効果が大きいでしょう。
海外FXの法人口座のデメリット
海外FXの法人口座には多くのメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。
海外FX法人口座の主なデメリットは、以下の通りです。
デメリット | 内容 |
---|---|
設立・維持コスト | 法人設立費用、税理士費用、年間の維持費用など |
最低限の税金負担 | 赤字でも法人住民税など最低限の税金がかかる |
利益の自由な使用制限 | 個人的な用途での自由な出金が制限される |
含み益への課税 | 決算時点での未決済ポジションの評価益に対しても課税される |
これらのデメリットは、法人口座を検討する際に慎重に考慮する必要があります。
法人設立や維持にかかるコストと手間
海外FXの法人口座を利用するためには法人を設立する必要がありますが、設立には一定のコストと手間がかかります。
また、法人を維持するためにも継続的な費用が必要となります。
- 法人設立費用:約20〜25万円(株式会社)、約10〜15万円(合同会社)
- 税理士費用:月額1〜5万円、決算時に15~25万円程度
- 会計ソフト費用:月額5,000円〜2万円程度
- 登記費用:変更がある場合に都度必要
これらのコストに加えて、法人の運営には様々な手続きや書類作成が必要です。
例えば定期的な税務申告、社会保険の手続きなどが挙げられます。
これらの業務は時間と労力を要するため、金銭的・時間的コストと手間が法人化によるメリットを上回るかを考慮し、慎重に検討しましょう。
赤字決算でも最低限の税金負担が発生する
海外FXの法人口座を利用する場合、赤字決算であっても最低限の税金負担が発生します。
資本金が1億円未満の法人が赤字になった場合、利益に応じて計算される法人税や法人事業税は免除されますが、法人住民税は免除されません。
法人住民税は、小規模な法人でも年間2万円以上かかります(資本金・従業員数・事業所の所在地により変動)。
このため、海外FXの取引で安定した利益を上げられる見込みがない場合や取引規模が小さい場合は、法人口座のデメリットが大きくなる可能性があります。
法人化を検討する際は、この最低限の税金負担を考慮に入れ、長期的な収支計画を立てることが重要です。
海外FXの税金については「海外FXの税金は?確定申告や節税・計算方法」で詳しく解説しているので参考にしてください。
利益を自由に出金できない
海外FXの法人口座で得た利益は個人口座と異なり、個人的な用途を目的とした出金ができません。
これは法人と個人の財産を明確に区別する必要があるためです。
- 利益は会社の所有物となり、個人的な用途での自由な出金は不可
- 個人が利用するためには、給与や配当として受け取る必要がある
- 給与や配当には別途税金がかかる
- 急な出金や金額の変更が難しい(特に役員報酬の場合)
役員報酬として受け取る場合も一定の制限があり、自由に変更できるわけではありません。
FXの利益で生活している人は、個人的な用途に使えないデメリットを十分に理解しておく必要があります。
含み益への課税で納税タイミングの調整が難しい
海外FXの法人口座を利用する場合、決算期末時点での未決済ポジションの評価損益(含み損益)も課税対象となります。
- 決算期末時点での未決済ポジションの評価益に対して課税される
- 翌期に実際に決済した際の損益との差額は、その期の損益として調整される
- 含み損の場合も同様に、決算期末時点で損失として計上される
法人口座では含み益のまま持ち越して翌年に利益確定をし、納税のタイミングを調整することが事実上不可能になります。
法人口座でFXを始める場合は、含み益への課税も考慮したうえで取引をする必要があります。
海外FXの法人口座におすすめ業者ランキング
海外FXの法人口座を開設する際、信頼性や取引条件、サポート体制などを考慮して業者を選ぶことが重要です。
ここでは、法人口座の開設に適した海外FX業者を3社ランキング形式で紹介します。
1位:Exness
Exnessは、無制限レバレッジと極狭スプレッドを特徴とする海外FX業者です。
法人口座においても、これらの優れた取引条件を活用できます。
- 最大レバレッジ:無制限(実質21億倍)
- 最小スプレッド:平均0.7pips(プロ口座、EUR/USD)
- 取引手数料:無料(スタンダード口座、プロ口座の場合)
- 最小取引単位:0.01ロット(1000通貨)
- 取扱通貨ペア:96種類
Exnessの法人口座は、大口取引や高頻度取引を行うトレーダーに特に適しています。
ただし法人口座を開設するには、プレミアクラブのシグネチャー会員(累計入金額10万ドル以上、四半期の取引量2億ドル以上)であるという条件を満たさなければいけません。
Exnessは、ある程度まとまった資金があり、頻繁に取引する人におすすめです。
2位:FXGT
FXGTは、豊富なボーナスと高レバレッジを特徴とする海外FX業者です。
法人口座でもこれらのメリットを活用できるため、効率的な資金運用が可能です。
- 最大レバレッジ:1000倍
- 口座開設ボーナス:7,777円
- 入金ボーナス:最大120%
- 最小取引単位:0.01ロット(1000通貨)
- 取扱通貨ペア:53種類
FXGTの法人口座は、ボーナスを活用して取引資金を効率的に増やしたいトレーダーに適しています。
また、仮想通貨CFDも取り扱っているため、分散投資を考えている法人にもおすすめです。
法人口座開設の手続きは比較的簡単で、必要書類を提出すれば迅速に開設できます。
ボーナスには出金条件があるため、規約などを十分に確認したうえで利用しましょう。
3位:AXIORY
AXIORYは信託保全を採用し、高い約定力・安全性を誇る海外FX業者です。
- 最大レバレッジ:1000倍
- スプレッド:0.2pips~(ナノ口座、EUR/USD)ピップから(Nano口座)
- 約定率:99.99%
- 最小取引単位:0.01ロット(1000通貨)
- 取扱通貨ペア:59種類
AXIORYの法人口座は、安全性を重視するトレーダーや、高速かつ確実な約定を求めるトレーダーに適しています。
また、信託保全により万が一の際も資金が保護されます。
そのため、法人口座でまとまった金額を運用する際も安心して取引できるでしょう。
さらに日本語サポートも充実しているため、英語が苦手な方にもおすすめです。
なお、「別の項目を含め海外FX業者をを比較して選びたい」という方は「海外FX業者おすすめランキング!優良で人気の海外口座を徹底比較」を参考にしてください。
法人口座の開設に適したタイミングと目安
海外FXの法人口座の開設を検討する際は、タイミングと目安を適切に判断することが重要です。
法人化には様々なコストと手間がかかるため、十分なメリットが得られるのかを確認しましょう。
年間利益に応じた法人化の目安は、以下の通りです。
年間利益 | 法人化の目安 |
---|---|
500万円未満 | 個人口座のままが有利 |
500万円〜1000万円 | 検討を始めるタイミング |
1000万円以上 | 法人化を強く推奨 |
2000万円以上 | 法人化が非常に有利 |
ここでは、法人口座開設の適切なタイミングと目安について詳しく解説します。
年間利益が数年継続して1000万円以上の場合に検討
海外FXの法人口座開設を検討する最適なタイミングは、年間利益が数年継続して1000万円以上になった場合です。
この水準で法人化のメリットが顕著になり始めます。
- 税率の優位性:個人は利益が大きいほど税率が上がるが法人は800万円を超える部分は一定
- 経費計上の拡大:オフィス費用、機器購入費などが経費に
- 損益通算の活用:他事業との損益通算が可能に
- 社会的信用の向上:取引先や金融機関からの評価が個人より上がる
ただし、利益が大きくても一時的なものだと、法人化しないほうがいい場合もあります。
FX取引は市場環境によって収益が変動しやすいため、一時的な利益だけで判断するのは危険です。
少なくとも2〜3年は安定して1000万円以上の利益を出せているかを確認しましょう。
単年度の利益が2000万円を超えるなら法人化がお得
単年度の利益が2000万円を超える場合、個人と法人の税率の差がより顕著になり、大きな節税効果が期待できます。
例えば年間利益が3000万円の場合、節税効果は年間360~370万円です。
個人口座 | 1220万4000円 |
---|---|
法人口座(資本金1億円以下) | 約850万円 |
法人の節税効果 | 360~370万円 |
この節税効果は、法人設立や維持にかかるコストを大きく上回ります。
経費計上の拡大や損益通算のメリットを加えると、さらなる節税が可能です。
利益が不安定で年間数百万円程度なら個人口座がおすすめ
海外FXの年間利益が不安定で、数百万円程度にとどまる場合は、個人口座のまま取引をしたほうがいいでしょう。
- 年間数十万円程度かかる法人設立・維持コストを回避できる
- 確定申告だけで済むので手続きが楽
- 赤字の場合は最低税金負担がない
- 利益を個人的な用途に自由に使える
- 含み益への課税がない
例えば年間利益が300万円の場合、個人の税負担は住民税を含めても20%程度です。
法人の設立費用や維持費用、税理士費用を考えれば、法人化しないほうがいいでしょう。
海外FX法人口座の開設手順と必要書類
海外FX法人口座の開設は、個人口座と比べてより複雑な手順と多くの書類が必要となります。
- 法人設立(まだの場合)
- 海外FX業者の選定
- 必要書類の準備
- 口座開設申請
- 審査と承認
- 口座情報の受け取り
ここでは、一般的な海外FX法人口座の開設手順と必要書類について詳しく解説します。
海外FX業者の法人口座開設フォームに必要事項を入力
海外FX法人口座の開設手続きは、通常、業者のWebサイト上で行います。
多くの業者では、専用の法人口座開設フォームが用意されています。
- 会社名(正式名称)
- 法人番号
- 設立日、本社所在地、代表者名
- 連絡先(電話番号、メールアドレス)
- 事業内容
- 年間取引予定額
- 取引経験
入力の際は以下の点に注意しましょう。
- 情報は正確に入力し、実際の登記内容と一致させる
- 会社名は英語表記が必要な場合がある
- 代表者のパスポート番号など、追加情報を求められる場合もある
- 取引経験や年間取引予定額は、実態に即した回答をする
フォームの入力が完了したら、次のステップである必要書類の提出に進みます。
法人の登記簿謄本や定款、株主名簿などの書類を提出
海外FX法人口座の開設には、法人の実在性や健全性の証明、マネーロンダリング対策や本人確認のために様々な書類が必要です。
一般的に必要とされる書類は以下の通りです。
書類名 | 備考 |
---|---|
登記簿謄本(履歴事項全部証明書) | 発行後3ヶ月以内のもの |
定款 | 最新のもの |
株主名簿 | 全株主の情報が記載されたもの |
代表者の本人確認書類 | パスポートや運転免許証のコピー |
代表者の現住所証明書 | 公共料金の請求書など(3ヶ月以内) |
法人の銀行口座情報 | 通帳のコピーなど |
- 全ての書類は鮮明にスキャンまたは撮影する
- 英語以外の書類は、英訳を添付する必要がある場合も
- 業者によっては公証人による認証が必要な書類もある
- 提出前に全ての書類が揃っているか確認する
必要書類が全て揃ったら、指定された方法(オンラインアップロードなど)で提出します。
口座開設完了のメールを受け取り、取引を開始する
必要書類の提出後、海外FX業者による審査が行われます。
審査期間は業者によって異なりますが、おおむね1週間から2週間程度です。
審査が無事に通過すると、ログインに必要な情報が記載された口座開設完了のメールが届きます。
以下の手順に従い、取引を始めるための準備を整えましょう。
- 受け取った情報を用いて取引プラットフォームにログイン
- 初期パスワードを変更し、セキュリティ設定を確認
- 入金を行い、取引可能な状態にする
- 必要に応じて、追加の本人確認や取引制限の解除手続きを行う
- 取引を開始する
なお、法人口座の場合、個人口座よりも高額の最低入金額が設定されている場合があります。
また、取引開始後も定期的に書類の更新や追加提出を求められる場合があるので、注意が必要です。
以上が海外FX法人口座の一般的な開設手順です。
業者によって細かい違いはありますが、基本的な流れは変わりません。
事前に必要書類を準備しておくと、スムーズに口座開設ができます。
海外FXの収益で法人化する際の注意点
海外FXの法人化には様々なメリットがありますが、同時に注意すべき点も多く存在します。
ここでは、法人化を検討する際に押さえておくべき重要な注意点について詳しく解説します。
会社設立にかかる費用と手間を事前に確認する
法人化を進める前に、会社設立にかかる費用と手間を事前に確認しましょう。
これらの初期コストと労力を把握しておくことで、法人化のメリットと比較検討することができます。
会社設立にかかる主な費用と手間は、下表の通りです。
項目 | 概算費用 | 必要な手間 |
---|---|---|
登記費用 | 15万円〜30万円 | 書類作成、法務局への提出 |
定款作成 | 5万円〜10万円 | 内容検討、公証人役場での認証 |
資本金 | 1円〜 | 払い込み手続き |
税理士・行政書士費用 | 10万円〜30万円 | 相談、書類作成依頼 |
- 株式会社と合同会社で費用が異なる(合同会社の方が一般的に安価)
- 自分で手続きを行うか専門家に依頼するかで費用が大きく変わる
- 設立後の維持費用(年間の税理士報酬など)も考慮する必要がある
- 設立手続きには数週間から数ヶ月かかる場合がある
これらの費用と手間を考慮し、法人化によるメリットがこれらを上回るかどうかを慎重に判断しましょう。
海外FXに詳しい信頼できる税理士を見つける
海外FXの収益で法人化する際は、海外FXの税務に精通した税理士を見つけましょう。
税理士といっても専門分野は個人差が大きく、海外FXなど証券税務に疎い人も存在します。
適切な税務処理と法人化による効果的な節税を実現するためには、専門家のサポートが不可欠です。
- インターネットで「海外FX 税理士」などのキーワードで検索
- FX関連のフォーラムや掲示板で推薦を受ける
- 知人や取引仲間からの紹介を得る
- 税理士会のWebサイトで専門分野を確認する
税理士を選ぶ際は、海外FXの税務処理や法人化の実績があるかを確認しましょう。
適切な税理士を見つけることで、法人化後の税務処理や節税対策をより効果的に行うことができます。
納税資金は会社の口座に確保しておく
海外FXの法人化後、重要な注意点の一つが納税資金の確保です。
個人口座と異なり、法人口座では決算期ごとに税金を納める必要があります。
そのため、常に十分な納税資金を会社の口座に確保しておきましょう。
- 法人税は年間の利益に対して課税されるため、高額になる可能性がある
- 納税が遅れると延滞税や加算税がかかる
- 資金不足で納税できない場合、法人の信用に関わる
FXの取引口座とは別に納税資金用の口座を作り、事前に必要金額を計算したうえで計画的に積み立てておくことをおすすめします。
納税資金は、法人を経営する際に必要なものです。
税理士と相談しつつ、適切な納税計画を立てましょう。
業者の利用規約を法人口座でも再確認する
海外FXの法人口座を開設する際は、個人口座とは異なる規約や条件が適用される場合があります。
そのため、選択した業者の利用規約を法人口座の観点から再度確認することが重要です。
- レバレッジ制限(個人口座より低く設定されている場合がある)
- 取引上限額(法人口座では高額に設定されていることが多い)
- ボーナスやキャンペーンの適用条件(法人口座では適用外の場合も)
- 出金手続きと所要時間(法人口座では審査が厳しくなる可能性がある)
- 口座維持費や取引手数料(法人口座で異なる場合がある)
- 禁止行為や制限事項(法人ならではの制限がある可能性)
業者の利用規約を十分に理解することで、規約違反などによる資金凍結を回避できます。
海外FXの法人口座に関するよくある質問
海外FXの法人口座に関しては、多くの疑問や質問が寄せられます。
ここでは、トレーダーの皆さんがよく抱く疑問について、Q&A形式で解説します。
海外FX法人化のメリットは?
海外FX取引の法人化には、主に以下のようなメリットがあります。
- 税率の優位性:高所得の場合、個人よりも法人の方が税率が低くなる可能性がある
- 経費計上の拡大:オフィス代や機器購入費など、より多くの項目を経費として計上できる
- 損益通算の活用:他の事業との損益通算が可能となり、効率的な税金対策ができる
- 損失の繰越:最大10年間の損失繰越が可能となり、長期的な税金対策ができる
- 社会的信用の向上:法人として取引することで、金融機関や取引先からの信用が高まる
ただし、これらのメリットは取引規模や個人の状況によって変わるため、税理士に相談しながら判断することをおすすめします。
海外FX法人化の損益分岐点はいくら?
海外FX法人化の損益分岐点は、一般的には年間利益1000万円程度といわれています。
年間利益が1000万円の場合は法人のほうが年間40〜50万円ほど税負担が少なく、法人化によるコストを考慮しても法人口座を開設するメリットがあるでしょう。
海外FX法人の役員報酬は経費になる?
海外FX法人の役員報酬は、要件を満たせば経費として計上することができます。
- 1ヶ月以下の一定期間ごとに同額で支払う
- 既定の金額を指定した日に支払う旨を税務署に届け出たうえで支払う
- 会社の利益(業績)に応じて客観的根拠をもとに支払う
要件を満たした役員報酬は法人の経費として認められ、課税対象となる利益を減らすことができます。
海外FX法人口座のレバレッジは個人口座と同じ?
海外FX法人口座のレバレッジは、個人口座と同じ場合もありますが、業者によっては異なる設定がされていることがあります。
ここで紹介した3業者(Exness、FXGT、AXIORY)の最大レバレッジは、法人口座でも個人口座と同様です。
他の海外FX業者を利用する際は、事前に確認しましょう。
海外FX業者のXMTradingの法人口座は?
XMTradingは個人トレーダーの間で人気の高い海外FX業者ですが、法人口座の提供は行っていません。
法人口座を開設したい場合は、Exness、FXGT、AXIORYなど他の海外FX業者を検討しましょう。
海外FXで法人口座は意味ないの?
年間1000万円以上の利益がある人は、海外FXで法人口座を開設する意味があります。
法人税は所得税のような累進課税制度ではないため、利益が大きい人ほど法人化したほうが節税になります。
ただし一時的に大きな利益が出ただけの場合は、現在の利益が将来もある程度安定して出せるのかを考慮したほうがいいでしょう。
まとめ
海外FXの法人口座は、大規模な取引を行うトレーダーにとって有効な選択肢です。
税率の優位性、経費計上の拡大、損益通算の活用など、多くのメリットがあります。
しかし、法人化には設立・維持コストや手続きの煩雑さなどのデメリットも存在します。
年間利益が1000万円以上の場合に検討する価値がありますが、1000万円未満の場合は個人口座のまま様子をみたほうがいいでしょう。
法人化を検討する際は個人との税負担の違いを把握し、不安な方は税理士と相談しつつ判断することをおすすめします。
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